比を使っていろいろな文章題を解くことができますが、やはり食塩水の濃度の問題は良く出題される分、しっかりと考え方を身に付けていかなければなりません。
以下は普通部の19年度の問題。
2つのビーカーA、Bに濃さの違う食塩水がそれぞれ入っています。AとBの食塩水の重さの比は2:3です。
次の2つの作業を順に1回ずつ行います。
・Aの食塩水の半分をBに移して、よくかき混ぜます。
・Bの食塩水の半分をAに移して、よくかき混ぜます。
2つの作業後のA、Bの食塩水の濃さの比は4:5になります。
ここで、食塩水の濃さとは、食塩水の重さをもとにした食塩の重さの割合のことです。
(1)2つの作業後の、AとBの食塩水の重さの比を求めなさい。
(2)最初のAの食塩水の濃さが4%のとき、最初のBの食塩水の濃さを求めなさい。
どうしても、つい操作の説明に眼が行きがちですが、実は一番最初にAとBの重さが2:3であったと書いてあります。したがって(1)はそれを利用すればよいことになります。
最初の重さはA:B=2:3そのうちAから半分Bにいったのだからこの段階では、
Aには1 Bには4の食塩があります。今度はBから半分Aにもどるので、
Aには3 Bには2の食塩があります。
したがって最初の答えは
3:2です。
(答え)3:2
(2)
3:2の食塩水の重さに対して濃さの比は4:5です。
したがって食塩の重さの比は
A:B=3×4:2×5=6:5
これをもどします。
最後にBが半分になったのだから、Bは10あったはずで、するとAは1です。
次にAが半分になったのだから、Aの最初は2で、Bは9になります。重さの合計は変わりません。
最初の重さの比は2:9になるので、濃さの比は 2/2:9/3=1:3
したがって最初のAの濃さが4%であれば
4×3=12%がBの濃さになります。
(答え)12%
問題文にいろいろな条件が出ているわけですが、急いでいるとつい見過ごしてしまう条件があるものです。ですから、条件には下線をつける、あるいは□で囲むなどして、目立たせておく。
そして、使っていない条件がないかどうか、考えていくと、案外すぐ解答は見つかることが多いものです。
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