じっくり考える

よく「算数の問題はじっくり考えさせてください」というお話をします。

 子どもたちが自分で問題に取り組んでいくとき、いろいろなことを試しているうちに時間がかかってしまうことがあります。図を描いてみた、グラフにしてみた、そういう試行錯誤をやってはいるものの、実際に答えが出てこない。

「そろそろ答えを見たら?」「いや、まだ」

 こういうときは、多少時間に余裕を持って子どものすることを見ていてほしいと思います。
「だって次にやらなければいけない問題が」
 その通りですが、これまでかけた時間を有効にする意味では、ある程度結論が出るまでは時間をかけるべきなのです。その試行錯誤のなかで子どもたちはいろいろな経験を積んでいきます。
 これではだめなんだ、そうか。だめなんだという発見も大事なことなのです。そして、できる場合もあるでしょう。最終的に「だめだ、わからん」という場合もあるでしょう。そこまで来て答えや解説を見ると、それこそ水が砂にしみいるように理解が広がります。それを中途半端にさえぎって、答えを見ても十分に経験があがっていないので、理解が進まないのです。

 たくさんの問題をやっても、そういう経験が少なければ理解は進んでいきません。とにかく量をやらなければいけないと考えがちですが、ただ量をやっても理解していなければ力はつかないので、やはりじっくり考える必要があるのです。


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